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2014年7月24日 (木)

日中シンクロは難しい?(その1)

ストロボをちょっと使えるようになると、やってみたくなることの1つに出てくる「日中シンクロ」

でも実は、定常光(太陽光)と瞬間光(ストロボ光)という、全く異なる性質の光を組み合わせるため、いくつか知識として覚えておかないといけないことがあり、それを忘れると失敗の量産になってしまいます。

そこで今回は数回に分けて、日中シンクロのコツなどを紹介できればと思います。


まず以下の大前提を覚えておきましょう!

【定常光での撮影】
・写真の明るさ(露出)は「シャッター速度」「絞り」「ISO感度」で決まる
・「絞り」の値によって被写界深度(ピントが合って見える範囲)が変わるので、画作りとしては絞り値を先に決めることが多い

【ストロボ光での撮影】
・写真の明るさ(露出)は「絞り値」「ISO感度」「ストロボの光量」「光源との距離」で決まり、シャッター速度は全く関係しない
・一眼カメラはシャッターの構造上、ストロボが使える上限のシャッター速度が存在する(大半が1/250以下)

つまり、日中シンクロでは、この性質の異なる2つの光を同時に相手しなくてはいけないのです。


【使用機材】
・Canon EOS-1D X
・SIGMA 50mm F1.4 DG HSM
・MG8000 Extreme


まずはカメラの上にストロボを載せての撮影。
…でよくありがちな失敗例。

Simg_5977 1/250 F1.4 ISO100 ストロボ使用(TTLオート) Avモード(絞りF1.4)にて撮影

完全に真っ白です。なぜだか分かりますか?
この日の天気は薄曇り。ですから、ストロボなしでもこのくらい↓撮れてしまう条件だったのです。

Simg_5972 1/4000 F1.4 ISO100 ストロボなし Avモード(絞りF1.4)にて撮影


太陽光だけで、すでにF1.4で撮るために1/4000の高速シャッターになっていますね。

先ほどの失敗は「F1.4で撮りたい」という気持ちと、ストロボの連動する最高シャッター速度(今回の機材は1/250まで)の制限を考えずに撮ってしまったからなのです。


じゃあどうするのよ?!と思うところですが、選択肢は以下の2つしかありません。

(1)ストロボ同調速度以上の高速シャッターでもストロボが使える特殊なモード「ハイスピードシンクロ(FP発光)」を使う
(2)何らかの形で、ストロボ同調速度以下のシャッター速度になるように定常光の光量を制限する


(1)のハイスピードシンクロとは、本来瞬間光が1回だけ発光するストロボを、小光量で高速に連続発光させることで、一定の時間だけ定常光のように光らせるモードです。
対応した専用ストロボでないと使えない点と、著しく光量が落ちるのが欠点です。

Simg_5981 1/4000 F1.4 ISO100 ハイスピードシンクロ使用(TTLモード)

ストロボを加えることで、顔の影がいくぶん減っているかと思います。絞り開放の圧倒的なボケも生かせます。


(2)の方法は、ハイスピードシンクロが使えない組み合わせや機材の場合・バッテリー式大型ストロボなどを使う際に必須です。

最も簡単なのは「絞りを絞る」ことです。そうすれば当然入ってくる定常光は減りますから、露出オーバーはなくなります。

Img_5988 1/250 F6.3 ISO100 ストロボ使用(TTLモード)

こちらはシャッター速度を1/250に制限し、適正になる絞り値を選んでいます。が、開放のような背景ボケは当然期待できません。


次回はオフカメラで試した上で、もうひとつの方法をご紹介したいと思います。
あと、写真はあくまで比較のためのサンプルですので、構図やらはご勘弁下さい…。(S)


【機材協力】
株式会社シグマ

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