担当つぶやき Feed

2015年5月28日 (木)

色温度と演色性のはなし

最近はセミナーレポートばかりなので、たまには気分一新、今回はお役立ち情報をお届けしたいと思います。


【色温度】

デジタルカメラを使用していて、この言葉を全く知らない…という方はほとんどいないと思います。

ちょっと難しい話になりますが、物体は絶対零度(-273.15℃)以外のすべてから電磁波を放射しています。光も電磁波の仲間です。
全ての電磁波を吸収し全く反射しない・完全に真っ黒な物体が存在したとして、その物体の温度がどのくらいの時にどのくらいの波長の電磁波(可視光)が出るか…が色温度となります。

太陽はだいたい5,500~5,700Kくらいになります。これがいわゆる「(太陽基準での)真っ白」の状態です。
日陰に入れば青みが増え(=色温度が高くなる)、電球や炎の明かりでは赤みが増え(=色温度が低い)、太陽基準の時とは色が違ってきます。
これを合わせるために、カメラにはWB(ホワイトバランス)調整の項目があります。
カメラ内のWB数値は「どの色温度を(太陽光基準の)真っ白と同じとするか」という設定をする数値なので、カメラ内WB数値は高くすれば赤っぽい画となり・低くすれば青っぽい画になるのです。
感覚的に逆に感じてしまう方は多いようですね。



【演色性】
色温度(ホワイトバランス)とは別に、光源には「演色性(色再現性)」という要素もあるのはご存知でしょうか?

これは「太陽光を100として、どのくらい太陽光に近い正しい発色をするか」を数値としたもので、単位は「Ra(あーるえー)」で表します。

7d2_6700 これは通常のオフィスにある昼光色蛍光灯(Ra70)で、左側の18%グレーでWBを合わせて撮影したカット。

7d2_6705 こちらはニッシンi40(測定値Ra96.5)を天井バウンスで発光させ、同様にWBをとりストロボ撮影したカット。


カラーサンプルだけでなく、それを持っているモデルさんの肌色の違いに注目して下さい。
ストロボの方がより自然な赤みを持ったきれいな色なのに対し、蛍光灯では青緑がかった血色のよくない色になっています。

体育館の水銀灯照明が白いのに、いくら色温度を合わせてもきれいな色にならないのは、この「演色性」が良くないからなのです。
低価格の蛍光灯やLED照明はRaが低いものが多く、色温度を合わせても演色性が悪いと、せっかくライティングしてもきれいな色が出ません。

人工光の中ではストロボやHMI(ムービー撮影用の強力な照明)は、演色性が最も良い光源になります。
蛍光灯は「色評価用」というRa99相当のものも一部製品に存在します。LEDの場合はまだ発展途上ですが、演色性を良くすると発光効率が落ちる(=暗くなる)ことから難しく、現在ではRa90程度のものまで出てきてはいるので、これからに期待できる分野でしょう。

いずれにしても、それぞれ長所と短所がありますから、用途に応じて適切に機材を選択したいものですね。

(S)

2014年9月 3日 (水)

モノブロック vs クリップオンストロボ(その2)

前回の比較記事が予想以上の反響がありましたので、急遽続編としてまた新たに比較をしてみたいと思います!

撮影条件は前回と同じく、MG8000(照射角28mm・フル発光)でF11.0となる位置に露出計を置き、各ストロボを測定してみます。

今回ご登場頂くのはこの4台。スタッフ私物も混じっています。

Img_9180 右からMG8000・Profoto B1。それ以外は一応会社名・モデル名を伏せておきます。

Img_9182 部屋は違いますがセッティングは同じです。

MG8000とProfoto B1は前回やっておりますので、今日は以前やっていない2台を。

まずは、国内最大シェアを持つモノブロックメーカーの300Wsタイプ。
とりあえずフル発光させます。

Img_9188 F11.9と出ました。Profoto B1が500WsでF16.3でしたから、300Wsとしてはごく普通でしょうか。

続いて、露出計がF11.0を示す値に出力を減らしていくと…

Img_9185 出力1/2をちょっと超えたあたりでしょうか。無段階調整なので同一条件を再現するのは難しそうです。(画像は加工してあります)


続いて、営業写真・写真館様ではおなじみの、国内メーカー製ガイドナンバー48のグリップ型ストロボ。
セットしてとりあえずフル発光させます。

Img_9184 F16.4と出ました。なんとProfoto B1と同じ実光量です。

光量調整が3段階しかありませんので、F11.0ちょうどにすることはできませんでした。(1段階絞るとF8.3になりました)


実光量ではProfoto B1と同じと出た某社グリップストロボですが、では実際の配光パターンはどのような感じになっているのでしょうか?

【テスト条件】
カメラを三脚に固定し、ストロボは白壁から1mのところに発光部が来るようにセット
カメラは1/60 F22 ISO100、レンズはAPS-Cで18mm(フルサイズ換算で28mm相当)
光量はアンダー目で出るよう適宜調整して撮影(よって明るさは参考になりません)


ニッシン MG8000(照射角28mm)

Img_9215 楕円というか、四角と言うか、クリップオンストロボは基本的に画角にあわせて光を飛ばすことで発光効率を稼いでいますので、どのメーカーでも配光パターンは決して美しくはありません。


Profoto B1 500 Air TTL

Img_9219 中央からなだらかなグラデーションとなる配光パターンで、美しい円形です。


国内某社 300Wsモノブロックストロボ

Img_9212 こちらも美しい円形ですが、Profotoと異なりストロボ前面にディフューズガラスがなく発光管が直接露出しているため、照射面中央部のみが均一に照らされ、周囲が一気に落ちています。


国内某社 ガイドナンバー48 グリップストロボ(照射角35mm)

Img_9217 発光部は円形ですが、実際の照射面は意外と均一ではありません。


いかがでしたでしょうか。

やはり露出計の値だけではなく、配光パターンという点ではモノブロックストロボにはかないませんので、クリップオンストロボは「いかにうまくディフューズしてやるか」が大事になってきます。

また、ズーム機能を使用し照射角を絞って簡易スヌートのような使い方もできますが、可能であれば市販のスヌートやグリッドを使用した方が、より美しい照射パターンになるのでお勧めではあります。

逆に言えば、ある程度の条件は選びますがこれらをうまくクリアしてあげさえすれば、低価格・小型軽量・電池で動く・どんな撮影でもオールマイティに使用できるクリップオンストロボなら、はるかに便利で低コストな気がしませんでしょうか。

続編があるかどうかは分かりませんが、ご意見ご感想など、ぜひ弊社TwitterやFacebookにてお寄せいただければと思います。

(S)

2014年9月 1日 (月)

モノブロック vs クリップオンストロボ

大変良く聞かれる「モノブロックストロボと比較すると、クリップオンストロボってどのくらいの光量なんですか?」という質問。

クリップオンストロボはガイドナンバー、大型ストロボはWsで表記されることが多く、ぱっと見では比較ができません。またこの2つを計算式で単純比較することもできません。

そこで、今回はProfotoさんから最新鋭バッテリー式モノライト(モノブロックストロボ)「B1 500 Air TTL」をお借りできましたので、ちょこっと比較してみたいと思います。

■スペック比較
Profoto B1 500 Air TTL→出力500Ws
ニッシン MG8000→出力83Ws(35mm時のガイドナンバー40)

管出力では実に6倍もの差がありますが、実際はどのくらい差が生まれるのでしょうか?


【実験内容】
同じ位置にProfoto B1とニッシンMG8000をスタンドに立て、同じくスタンドに立てた露出計で実露出を計測する

Img_9169 こんな感じでセットしました。

Img_9166 B1とMG8000が隣り合って並んでいます。

Img_9168 露出計はクリップに挟みスタンドに固定します。


まずはMG8000から測定。
B1の内蔵リフレクターが確か70度の照射角だったと記憶しておりますので、近似値である28mmに照射角をセットしてフル発光させます。

Img_9170

次にスタンドの位置を移動して、キリのよい数値になる距離にします。

Img_9168_2 見辛いですが、約2m離れた位置で、ISO100 F11.0と出ました。

今度は位置を変えずに、Profoto B1をとりあえずフル発光させます。

Img_9172 なんかカッコイイですよね。

Img_9173 こちらも見辛いですが、F16.3と出ました。

さすがに大光量!ですが思ったほど差が出ません。

今度はB1の出力を段階的に落としていき、MG8000と同じF11.0になる値を見つけていきます。すると…。

Img_9176 出力8.8となりました。

いかがでしたでしょうか?

クリップオンストロボは発光管出力こそ小さいですが、リフレクターとレンズのおかげでかなり発光効率は良いということが分かると思います。
しかし効率を追求した結果、照射エリア内でも光量配分が完全な均一になっていないのも事実ではあります。レンズとリフレクターだけで完全フラットな明かりはつくることができません。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、単純な発光量やイメージだけで決めつけることなく、用途やアクセサリに応じてうまく機材を選択して使用していきたいものですね。

(S)

2014年6月16日 (月)

明日からPHOTONEXTです

いよいよ明日に迫った、PHOTONEXT 2014。

写真を生業としている方向けのイベントではありますが、一般の方でも楽しめる内容が盛りだくさんです。
出展企業もやはり業者向けのところが多く、印刷・製本・プリントや、ライティング・アクセサリほか、より高効率・品質向上・低コスト化を検討するのにも良い場になると思います。

元々の特性上、開催日が平日の2日間だけなのが残念ではありますが、今回弊社も一気に昨年の4倍のコマ数のスペースになりました。
あわせてOCFIで共同のProfoto様とブースを隣接させ、ステージを共用することで、よりダイレクトにお客様へ情報提供できるスペースを設けております。

球場無料で事前登録も不要です。17日は10~18時、18日は10~17時で開催しております。お時間ございましたら、ぜひ東京ビッグサイト 西4ホールまでお越しくださいませ。

2014年6月11日 (水)

i40フォーサーズ用、間もなくスタートです。

急な発表となりましたが、期待の超小型ストロボ「i40」のフォーサーズ用がいよいよ仲間入りです。
すでに高円寺オフィスでは実機展示も開始しております。

お手にとって頂ければ納得のコンパクトボディ。
小型軽量とはいえ単3電池を4本収納しますので、それなりの重さにはなってしまいますが、それでもこの光量・機能をこの小ささで実現したモデルは他にはありません。

日本ではミラーレス一眼ではマイクロフォーサーズ陣営(特にオリンパス)のユーザー数が圧倒的に多い現状。にもかかわらず「ちょうどいいストロボ」がないという不満を多くの方が抱えていたようです。

小さいけど光量がない・首が振らない。高機能だけど大きくてバランスが悪い。

そう感じていた方にはまさにうってつけだと思います。

ある意味、勢力図を塗り替えて欲しい。そう思う製品でもあります。
オンライン販売のみですので、なかなか事前に現物を確かめることが難しいところではありますが、買って頂いて損はしない仕上がりになっているはずです。

ぜひあなたのお手元にも1台、いかがでしょうか?
(S)

フォトアルバム

アクセスランキング

ブログ内検索

他のアカウント

Twitter